インターネットやSNSが普及したおかげで、これまで専門職が強かったマーケティングは、誰もが知る必要がある知識に変わってきています。
例えば、Webデザイナーやエンジニアとして独立する場合、現在はSNSを利用して仕事を募集することができます。その際に必要なのがマーケティングです。また、SNSやWebサイトを利用して、商品やサービスを知ってもらうために、マーケティングの知識は必ず必要なので、Webデザイナーやディレクターにマーケティングの知識があるとかなり需要のある人材になれるはずです。
これからマーケティングについての記事も書いていこうと思っているのですが、今回はまずマーケティングを始める前に大切なこと。やっておかないと失敗することについて説明します。
そもそもマーケティングって何
「マーケティング」をインターネットで調べるとさまざまな定義が出てきます。
Wikipediaでは以下のように定義されています。
価値あるプロダクトを提供するための活動・仕組みである。すなわち「顧客・クライアント・パートナー・社会にとって価値あるものを、創り伝え届け交換するための、様々な活動・プロセス・組織」がマーケティングと呼ばれる。
Wikipedia
よく言われる「売れる仕組みを作ること」、「顧客のニーズに応えること」、「相手に価値を伝えること」などがマーケティングの全体像を表しているといえると思います。
たまに、マーケティングを「売り込みのテクニック」や「お金を稼ぐ方法」のような説明をされることがありますが、マーケティングは自分・自社のためではなく、相手のため(相手に価値を提供)であること。相手に価値を提供した結果、自分・自社に利益が還元される考えが前提になります。
マーケティングを実践する前に大切なこと:マーケティング戦略
早速マーケティングを始めようと思ったあなた。ちょっと待ってください。
多くの人がマーケティングを始めようとする時、すぐにWeb広告やDMなど様々なマーケティングの手法を実践しようとしますが、実際にマーケティングの手法を始める前に、一番初めに考えないといけないことがあります。それをスキップしてしまうと、望んでいる結果を得るまでに時間がかかる、もしくは上手くいかない結果になるかもしれません。
マーケティングを実践する前に大切なこと、それはマーケティングの戦略を立てることです。
マーケティングの戦略とは、
- 自分が目指すゴールを決める
- 自分の現在地を知る
- 現在地からゴールまで行く方法を決める
ことです。この①〜③を相手に伝えられるくらい明確に言語化することが大事です。
まず始めに、①自分が目指すゴールを決めます。
あなたの商品やサービスがどんな状態になることがゴールでしょうか?目標売上、目標店舗数、なんでも構いません。自分が目指すゴールを具体的に言語化します。
山登りで例えると、登る山を具体的にします。富士山に登りたいのか、エベレストに登りたいのか、登る山を決めます。
次に、②自分の現在地を知ります。
自分の今の状況を具体的に把握します。今の収入や利益、自分ができること、自分が提供できる価値などです。
山登りで例えると、あなたは今どこにいるのか。山の何号目なのか、山の山道の入り口なのか、もしかしたら山から離れた場所にいるかもしれない。
最後に③現在地からゴールまで行く方法を決めます。
ゴールに辿り着くために、一番効率的と思う方法は何か、今の自分に補うためにゴールを目指しながら何をしたら良いか、具体的に決めます。
山登りの例では、自宅から山まで、新幹線と電車で行く、山は山頂までこのルートで行くなどになります。
ゴールを決めないと、気づいたら目指していたゴールから離れてしまっていた(違う山を登っていた)、すでにゴールに辿り着いているのに気づかず辛い努力を何年も続けていた(目指していた山頂に辿り着いたのに気付かず、隣接した山をのぼり続けていた)ということがあります。
また自分の現在地が分からないままだと、ゴールに辿り着くために何をしたら良いかが明確にならず、無駄な行動をとってしまい、余計に遠回りしてしまうことになります。
自分が目指すゴールと自分の現在地を把握して、その間のギャップを埋める行動を決める=戦略を立てることで、最短で目標を達成することにつながるので、必ず事前に決めておくべきことになります。
まとめ
- マーケティングとは、「売れる仕組みを作ること」、「顧客のニーズに応えること」、「相手に価値を伝えること」ことを意味する。
- マーケティングは、「売り込みのテクニック」や「お金を稼ぐ方法」ではない。
- マーケティングは自分のためのものではなく、相手が存在し、相手に価値を提供するためのもの。
- マーケティングを実践する前に、マーケティング戦略を決めることが最重要。
- マーケティング戦略とは、①自分が目指すゴールを決める、②自分の現在地を知る、③現在地からゴールまで行く方法を決めること。
- マーケティング戦略の①〜③を他人に伝えても分かるくらい明確に言語化することが大事。